この記事では「これから独立してお店を作るぞ!」という方のための、簡単な経営の基本的な考えの説明をしています。
自分のお店を作るということは、経営していくということ。がむしゃらに働く、というだけでは意外なところでつまずいてしまうものです。お店としてやるべきことを理解して、つまずかないお店経営をしていきましょう。
お店を始める前に知っておくと安心できる、ちょっとした考え方の話です
『働く』の認識を変える
雇用されて働いていた時は、会社から任された仕事を行うことが『働く』だったかと思います。独立してお店を持った立場になると、『働く』とは『経営する』ということになります。今まで通り、自分がやれることだけをしていると、お店としてやるべきことが抜けてしまうかもしれません。
では『経営する』とは何でしょうか?それは『顧客を創造すること』そして『利益を増やすこと』です。つまり、良い商品・良いサービスを作るだけではなく、お客さんを呼びこんだり増やしたりすることがとても重要になります。
経営活動のバランスを保つ
お店のために、我々は時間とお金を投入することになります。この時間とお金を足した数字を100%として、経営していくためにやるべきことに配分してみましょう。この配分が変わらないよう気を付けて活動していくことで、安定した経営を続けていけるようになります。
そのやるべきこととバランスは、大きく分けると以下のようになります。
- お客さん作り 50% … 地域を研究して、客層を理解したり、営業したり、お店を知ってもらう動きをすること
- 商品作成 30% … お店で提供する商品・サービスの作成をすること
- 組織作り 15% … お店の運営のためにお店を作ったり人を雇ったりルールを作ったりすること
- 経費管理 5% … お店の運営のための財務を管理すること
「独立してバリバリ働くぞ!」となったら、ついついやりがちなのが、商品作成を100%で頑張ってしまうことです。「良い品を作っていれば、お客さんは自然とできる」という考え方を聞いたことはあるかと思いますが、情報の溢れる現代社会ではちゃんと商品をアピールしていくことがとても重要です。お客さんを作る動きを日々の活動の中で50%くらい行うことを心掛けてみてください。
そのうち、ファンが増え商品やサービスもしっかり売れて、理想の働き方になっていくはずです。
利益が出るのは商品作成だけ
前の項目で「お客さん作りを頑張ろう!」というお話を書きましたが、では逆にこのお客さん作りを頑張りすぎたらどうなるでしょうか?お客さん作りのバランスが例えば70%になってしまったら?地域の研究やSNS発信に時間を掛けて、ポスター・チラシ作成にお金をかけるとお客さんは増えます。しかし、それによって商品作成の時間が削られ、商品作成のバランスが10%になってしまいます。販売する物がなかったとしたら、利益は出ませんね。時間やお金をお客さん作りにかけすぎるのも、良いバランスの経営とは言えません。
商品作成が30%のバランスが崩れないように、この30%の中の活動で発生する利益で、お店全体の運営費がまかなえるように気を付けましょう。
まとめ
独立すると『働く』ということは、商品作成だけではなくなります。もし、「商品はあるのに売れないな?」となった場合は、お客さん作りの活動が足りていません。商品作成を抑えて、お客さん作りの活動を増やすようにしましょう。逆に「お客さんはたくさん来るのに売るものがないな!」となったら、商品作成のバランスが足りていません。お客さん作りを控えて、商品作成を心がけます。どちらも心掛けていて、集客も販売も流れは良いのに利益が出ない場合は、商品作成で出た利益がお店に投入している時間やお金を下回っている可能性があります。商品の単価が上がる工夫はもちろん、時間の効率的な使い方等も見直してみましょう。
良い品・良いサービスを作る努力ももちろんですが、それ以上にお客さんを作る努力をして経営を安定させましょう。